メーカーとしての責任


機械製造業は納品して完了ではなく、機械が使われ続ける限り継続してメンテナンスをおこなう責任を持っています。そのためには自社の経営が安定していることと、若手への技術の継承が必要だと考えました。
当社は液体の充填機械、キャッパーなど包装機械の設計開発・製造までおこなっています。創業から現在まで下請けではなく、自社製造を強みに事業をおこなってきました。充填機に限らないことですが、工業用機器は納品先で20年から40年使われるものです。納入先として怖いのが、途中で製造メーカーがなくなってしまい、メンテナンスや修繕が実施できなくなってしまうことです。機械は経年劣化による不具合は避けられません。稼働中にトラブルも発生しやすいので、納入後も対応が求められます。さらに容器のモデルチェンジの際には機械を対応させなくてはいけません。そのため、発注業者を検討するときにも、技術だけでなく企業としての体制も評価されます。
私たちも、納品した機器をメンテナンスしていく責任を果たしたいと考えています。安定した体制を築くことは会社の成長にとっても不可欠ですので、事業の安定性・継続性を高めるためにはしっかりした組織づくりを今おこなう必要があると考えています。
 
 

現在の組織体制


従業員のほとんどがエンジニアです。自社で開発から納品・アフターメンテナンスまでおこなうため、業務としては設計、技術、組み立て、加工など幅広くおこなっています。クライアントごとにチームを作り、担当者を決めて進めます。社員は一つの業務に専念するのではなく、設計から組み立て、納品まで一連の工程を任せるのが特徴です。メインの業務はありますが、それ以外の仕事もおこないますので、スキルアップしながら専門性を広げることが可能です。
いまのところ企画・営業職はおらず、私が担当していますが、将来は経営・事業面も任せられる社員を育てていきたいと考えています。
 
 
 
 

仕事のやりがい・面白さ


小規模な組織ですので、開発、設計、加工、現地の納品まで一貫して担当できる点は魅力だと思います。仕事の上流から下流までを経験できるため、広く知識と技術を身に着けることが可能です。
また、自分が携わった製品が現場で稼働する様子を見られるので、やりがいを感じやすいでしょう。スーパーに商品が並んでいるのを見たりすることで、仕事の成果がわかりやすいです。自分が設計したものが、最終的に消費者へ届きそれを目にすることが可能な点は、この仕事の魅力だと思っています。
 
 

受託だけではないチャレンジ


受託製造だけでなく、知的財産に関する取り組みもおこなっています。2023年は特許を一つ取得しました。今後も、年に1件を目標に取得していきたいと考えています。
特許で競合に勝ちたいというよりも、受託以外にも研究開発などの取り組みをすることで、若い人に興味を持ってもらえるのではと期待しています。給与など待遇面の他にも、従業員にどう働きがいを提供していけるかは重要視しています。今回の特許取得は私が進めましたが、将来は社員からアイデアを募って、チャレンジしていきたいです。成長、変化を推奨する職場は、新しいことに興味を持って取り組んでいきたい方にとって、魅力的に映るのではないかと期待しています。
 
 

活躍しているタイプ


何事にも疑問を持つ人は成長が早いです。たとえば機械を調整しながら、普段と違うことが起こったときに「なぜだろう」と気づく。さらに疑問に思うだけでなく、「こうしたら良くなるのでは」と、考えられる人です。疑問を持ったら調べたり人に聞いたりして解決していける想像力は重要だと思います。
アイデアを出し、お客様の課題を解決する姿勢は必要です。開発中から納品後もトラブルが起きがちなため、根気強く、誠実に対応することも求められます。液体という難易度の高い物を扱っているので、実験しながら調整していく部分もあり、知識と経験を活用しながら、商品に合わせて柔軟に対応していく力も不可欠です。ただ、困難な状況に遭遇した時に、真摯に対応しながらも、一人で抱え込みすぎない、深刻になりすぎないことも大切です。困ったら相談できるような体制・雰囲気作りを大切にしています。
 
 
 
 

未経験者の採用も積極的


私もそもそも畑違いの建築デザインの仕事から入社したので、未経験で製造業に飛び込みました。代表になる前は工場長として全体を統括する立場でしたが、入社後に設計、組み立て、現場のすべてを経験しました。知識ゼロの状態からはじめましたが、現場で学びながら経験を積むことで知識・技術は身につけることが可能です。
むしろ、今までのやり方が強い人、ベテランは合わないこともあります。予備知識がない真っ白な状態でも、会社の事業に馴染みやすい部分もあると思います。
機械の経験がなくても問題ありません。事務からの転身でも大丈夫です。現在の社員も多くが未経験からスタートなので、安心して入社していただけます。OJTによる教育だけでなく、取引先のメーカーが主催する講習会に参加したり、展示会に出るなど、業務以外でも勉強の場を提供しています。
興味のあることは何でもやりなさいという社風です。電気からアプローチして機械へだったり、機械から電気へいくなど、専門性を広げることを推奨しています。従業員の事務職、設計の方も関わるなど職種の垣根もありません。事業面は私が手動していますが、様々なプロジェクトを社内でチームを組んで取り組んでおりますし、ビジネス職の採用も将来的には検討していきたいです。
 
 

採用にかける思い


冒頭にお話しした通り、会社として安定することは重要な目標です。しかし、そのためには従業員が足りません。引き合いが多いことは喜ばしいですが、そのぶん残業が多くなってしまい、忙しさを理由に人が辞めてしまったら、長い目で見たらいいことではありません。そのため、持続可能な働き方ができるように、一緒に会社を作ってくれる人を求めています。
現在、私が技術部分も見ていますが、技術者が育ったら、営業面を強化することも考えています。しかしながら、飽くなき企業強化に向けてやることは山積みです。他にも技術の継承にも取り組んでいるため、新しい力を欲しています。
 
 

今後の展望


目指すのは最後まで製品に責任を持てる、継続性のある企業に育てていくことです。
現在、中期経営計画を作りはじめています。会社としての目的は事業の継続です。そのためにさらなる体制強化が急務です。
業界の浮き沈みはありますが、充填機は当面なくならないと思っています。充填機メーカーとして確たる地位を築き、トップメーカーになることを目指しています。そのためには、技術開発も忘れてはいけません。これまでペットボトルの容器が主流だったところに、袋を使った容器のニーズが高まるなど変化も起きています。変化への対応も不可欠で、そのためには今持っている技術だけでは足りないと考えており、研究開発が必要です。これら体制を強化する過程で、会社としてもチャレンジできる余裕が生まれると思っています。
そのために人材集めと教育に力を入れていきたいと思っています。技術者は高齢の社員が多いため、その技術を継承していくことも目指しています。

コロナの中で、製造業に注目が再度集まっていると感じます。生活必需品の生産は止まりませんし、新たな需要も生まれました。アルコールや消毒液など、充填機が活用される現場は増加しています。さらに変化の激しい時代になっていくと思いますが、生活の基本を支える製造業のニーズは高いです。技術者として手に職を付けることも、将来自分の糧になると思います。
 
 
 
 

これから応募する方へ


自分のアイデアを具現化できる、ものづくりの楽しさを味わえること、お客様に使っていただける楽しさがこの仕事の醍醐味です。納品したときに「ありがとう」という言葉を聞く喜びは格別です。早い場合は受注から納品まで3ヶ月ほどなので、短期間で成果を実感できますし、いろいろな業務を経験していく機会があります。設計と現場が別れていないので、一つのものができる流れを味わうことも、この規模の会社ならではだと思います。従業員はキャラクターが濃いメンバーが多いので、ぜひ個性を発揮していただきたいです。

2020年の8月に工場を新設し、作業環境が向上しました。工場は冷暖房完備ですし、社員食堂を作るなど働きやすい環境づくりに力を入れています。これからの会社の成長を支えてくれる方の応募をお待ちしています。